日本、インド両政府が14日、両国間の航空路線を航空会社が自由に設定できる航空自

日本、インド両政府が14日、両国間の航空路線を航空会社が自由に設定できる航空自由化(オープンスカイ)で合意した。日本と航空自由化したのはインドを含めて33カ国・地域。自由化によりインドから訪日客増加が見込まれるほか、今後の高成長が見込まれるインドとの経済交流が活発になれば、インフラ輸出の進展が期待される。

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 世界的な自由化の流れなどを背景に、日本政府も自由化を推進してきたが、これまでインド側の自国航空会社に対する配慮などで、日本は成田、関空那覇の3空港、インドはデリー、ムンバイの両空港にしか相手国からの航空便乗り入れができず、便数も週42便ずつに制限されていた。

 今回の合意により日本は羽田を除く全空港、インドはコルカタ、チェンナイ、ベンガルール、ハイデラバードを加えた6空港で乗り入れと便数の制限が撤廃される。航空会社が各空港の発着枠の範囲内で路線や便数を自由に決められるようになり、格安航空会社(LCC)などの新規路線就航が見込まれる。

 航空路線の拡充は、島国である日本へもたらす経済効果が高い。インドは約13億人の人口を抱えるほか、昨年の実質国内総生産(GDP)の成長率が年7%を超えるなど高い経済成長を誇る有望市場だが、出入国を合わせた両国間の交流人口は昨年で約33万人と全体の1%未満に留まるなど交流が活発とはいえなかった。

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 自由化で特に期待されるのは訪日客数の上積み効果だ。インドからの訪日客数は昨年は約12万人だが、500万人超の中国や韓国に見劣りする。中韓の増加はビザ緩和に加え航空路線拡充が寄与しており、インドの路線拡充は追い風となる。訪日インド人の旅行消費額も現状は1人約14万円と訪日客全体の平均未満だが、高い経済成長を背景に伸びる可能性を秘める。両国間の往来が盛んになれば、日本政府が成長戦略の柱に掲げるインフラ輸出をはじめとするビジネス活性化にも寄与しそうだ。

 インドではムンバイ-アーメダバード間で日本の新幹線方式を導入した高速鉄道が2023年の開業を目指しているが、日本が提案する他の6路線は需要が見込めないとの意見もインド国内で根強く、十分な理解が得られていない。訪日インド人による新幹線の利用機会が増えれば、インド国内での路線拡大機運にもつながる可能性がある。(佐久間修志)